少し前のことになりますが、元マリンスキーバレエ団ソリストであり、ワガノワ バレエアカデミー最高学年教師のイリーナ・シトニコワ先生にお越しいただきました。
先生はとにかくパワフル！
市販されているDVDの中でもボリュームのある声で指示を出す先生が印象的でしたが、生の先生は、存在感も指導もとにかく圧倒的でした。ワガノワの真骨頂ともいえる優雅で繊細な上半身の使い方を徹底的にご指導いただき、私たち指導者へのアドバイスも惜しみなく、本当に深い学びの時となりました。
クラス後には、コンクールに参加した生徒がそれぞれのヴァリエーション(フローラの目覚め各ソロ、パキータ、海賊)を披露。ロシアのお家芸とも言える作品群ということもあり、細かいニュアンスに至るまで、先生の知識を余す事なくお伝えいただきました。
特に、昨今のコンクールで沢山踊られているフローラの目覚めは長い間上演されず、2000年代になりサンクトペテルブルクで復元・再演されたそうです。シトニコワ先生はその復元作業を手掛け、アカデミーの生徒さん達にご指導された1人ということで、当時のエピソードなど興味深い話しを沢山伺うことができました。YouTube で手軽に色々な映像を見られる時代ですが、先生が「ここは本来こうなのよ」とご指導される姿を拝見し、伝統の重みに身が引き締まる思いでした。
中川はフィンランド国立バレエ団時代に、ワガノワ卒業生である当時の同僚と共にアカデミーを訪問、シトニコワ先生のレッスンを見学させていただいたことがありました。片言の日本語を駆使しながらフレンドリーに話しかけていただいて、とても嬉しかった思い出が☺️時が経ち、まさか日本で再会が叶うとは夢にも思いませんでしたが、チャーミングでフレンドリー、そして熱いご指導と変わらない先生のお人柄に感慨深い思いでした。シトニコワ先生、本当にありがとうございました！
🍀🍀🍀 中川がニジンスキー振付の「春の祭典」を主演した際に、振付指導のミリセント・ホドソンMillicent Hodsonさんからいただいた絵を見て、息が止まってしまいそうなくらいびっくりされていた先生。何故この絵がここにあるのかと目を丸くしておられました。先生もミリセントさんと交流があり、ご自宅にも同じものがあるそうです！こんな小さな偶然も、嬉しくなります
